北陸新幹線が延び、東京から約2時間半、東京ー大阪間と大差ない時間で行けるようになった金沢。
金沢はかつて、102万5千石の石高を領した加賀藩の城下町として栄えた。
大戦中にアメリカ軍の空爆被害を受けなかった影響で、今なお昔ながらの街並みが多く残り、観光名所となっている。
日本海由来の海産物や、鴨肉を使用した郷土料理の「治部煮」、高度な菓子文化による和菓子など、グルメの面でも評価が高い。
金沢にはいくつかの有名な観光地があるが、金沢駅周辺に主要な観光名所が揃っている。効率的に回れば、日帰りでも事足りるぐらい、コンパクトな観光地なのだ。
この記事では、金沢の魅力が詰まった観光地をいくつかご紹介する。丸一日あれば3~4か所は簡単に回れると思うので、ぜひ金沢観光を楽しんでほしい。
金沢のグルメはこちらの記事を参考
金沢駅の鼓門ともてなしドーム
面白い事に、金沢では玄関口である金沢駅すらも観光名所となっているのだ。新幹線を降りてすぐに観光名所があると言うのは、実に便利である。
鼓門は「おもてなしの金沢」の代表作
金沢駅を降りるとすぐに、「もてなしドーム」と呼ばれる、約3千枚もの強化ガラスを使用したドームが出迎えてくれる。
これは、雨や雪の多い金沢を訪れる人にそっと傘を差し出す「おもてなし」の気持ちだ。
もてなしドームの先には、石川県の伝統芸能である宝生流の能楽「加賀宝生(かがほうしょう)」で使用される「鼓」をイメージした鼓門が鎮座している。
石川県では古くから能楽が生活に溶け込んでいて、人々に愛されているのだ。その能楽で観光客をお出迎えしたい。鼓門には、そんな「おもてなし」の心が宿っている。
鼓門は世界が認めた金沢の「おもてなし」
もてなしドームと鼓門を有する金沢駅は、海外での評価も高い。
アメリカの旅行会社が選出した「世界で最も美しい駅14選」で6位に選ばれている。
金沢で絶対行きたい観光地
金沢は主要観光地が2km圏内に凝縮された、観光客に優しい街だ。
各観光名所を巡回する路線バスが豊富に走っていて、料金も安い。金沢観光の際には、ぜひバスを駆使していただきたい。
金沢観光の筆頭、兼六園
宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の6つの景観を兼ね備えていることから命名された。岡山市の後楽園、水戸市の偕楽園と並び、日本三名園と称され、金沢の筆頭観光名所となっている。
加賀藩主前田氏の居城、金沢城公園
金沢平野の中央を流れる浅野川と犀川に挟まれた小立野台地の先端に築かれた金沢城は、戦国時代から江戸時代にかけての平山城である。
天守閣が焼失後の金沢城を再現した為、天守閣が存在しない。
プールの美術品が有名な21世紀美術館
愛称が「まるびぃ」の現代美術を収蔵した美術館だ。
1980年代以降の作品を中心に、現在進行形の作家を多く取り扱うスタイルはあまり例がなく、開館前より世界中で注目を集めた。
「長町武家屋敷跡」で歴史を感じながら散歩
伝統環境保存区域および景観地区に指定され、昔ながらの土塀や石畳の小路が今なお残る。豪壮な武家屋敷が立ち並ぶ、趣のある景観を維持しているエリア。
実際に一般人が暮らす「街」なので、騒いだりせずに観光しよう。
「ひがし茶屋街」で知られる東山ひがし
金沢城の城下町として栄えた。希少な茶屋様式の町屋を多く残しているとし、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。
愛称は「おみちょ」、近江町市場
近江商人が作ったことから、その名前で広まった。生鮮食品を扱う小売店が主体となった市場。現在では観光客向けの海鮮丼が有名になったが、「金沢の台所」と呼ばれ、地元民にも愛されている。。
各方面から金沢へのアクセス
金沢の中心地であるJR金沢駅へのアクセス方法は2通りある。
①北陸新幹線でJR金沢駅下車
②飛行機で小松空港→JR金沢駅
小松空港からJR金沢駅へは、電車移動もしくはリムジンバス利用。
電車移動
小松空港3番バス停・JR小松駅行(12分270円)→JR小松駅・金沢行(30分500円)
リムジンバス移動
小松空港1番2番バス停・JR金沢駅行(40分1,150円)
東京方面から金沢まで
【飛行機】
羽田空港から約1時間
JAL・ANA10,000円~目安
成田空港から約1時間15分
ANA10,000円~目安
【鉄道】
東京駅から北陸新幹線約2時間30分
指定席14,380円・グリーン19,100円・グランクラス27,480円
大阪方面から金沢まで
【鉄道】
JR大阪駅からサンダーバード約2時間30分
指定席7,790円
北海道方面から金沢まで
飛行機・札幌から約1時間30分
福岡方面から金沢まで
飛行機・福岡から約1時間20分
金沢で絶対行きたい主要観光地6選・まとめ
金沢は金沢駅のみならず、街全体に「おもてなし」の心が宿っている。
今回紹介した「もてなしドーム」や「鼓門」はネット上で情報がゴロゴロ落ちているが、ネット上にも露出していない細かい部分にまで「おもてなし」を感じる事ができるのだ。
例えば、鼓門の前にある時計である。多くの人が鼓門の迫力に目を奪われ、時計に背を向けてしまっているが、ぜひ時計にも注目してほしい。
噴水で時間を知らせてくれるこの時計は、「時間を確認する」という何気ない普段の行動に楽しさを与えてくれる。さすがは「おもてなしの街」。金沢に到着したならば、まずは金沢駅を楽しんでみてはいかがだろうか。
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