飲食店などで賑わいを見せるJR金沢駅の兼六園口(東口)。その真逆の西口、徒歩5分ほどの場所に、「ホテルマイステイズプレミア金沢」はあった。
ビジネスホテルよりは格式が上で、シティホテルよりは下。そんなところだろうか。それでいて宿泊費はビジネスホテル並み。時期が合えばそれ以下の価格の日も見つかる。
実際に宿泊してみた感想をまとめると
・朝食が安くて種類豊富、金沢料理も多数
・部屋に空気清浄機や端末充電器を装備
・従業員の感じがとても良い
・コストパフォーマンス最高
・ジムがある
・駅から近い
・アメニティがフロント横からセルフ持ち出し
・近くにコンビニが全くない
・部屋の広さの割にユニットバス
ホテルに泊まる上で個人的に一番大切なのは「きちんと眠れるか」である。
ホテルは駅から近いほうがいい。荷物を置いたり、少し休憩をしたり、駅から近い方がなにかとメリットが大きい。
ただ、駅から近いホテルの最大のデメリットが「騒音」である。駅から近い=栄えている場所にある為、夜中に酔っぱらって騒いでいる輩の声が窓から聞こえたりする。
その点、ホテルマイステイズプレミア金沢は栄えてない方の西口にあり、周りはお店らしいお店も無い。まったくもって静かなのだ。
駅を潜り抜けて反対側の出口に出れば、飲食店などいくらでもある。それに駅にはコンビニもあるので、特別困ることもない。
「栄えてないほうの駅近」は、利便性こそ変わらずに、質の良い睡眠を得られる。
この「ホテルマイステイズプレミア金沢」には、他にも良い点がたくさんあったので、詳しくレポしていこうと思う。
「ホテルマイステイズプレミア金沢」の部屋は想像以上。シティホテル並みのクオリティ
ブラウンを基調としたスタイリッシュで落ち着きのある部屋は、とても広い。このホテルの中間層「スタンダードキング」の部屋にも関わらず、大き目のダブルベッドがあと3つは入る広さだ。
都内のホテルで同じような部屋だと2万円台のレベルではないだろうか。
ちなみに僕は8,600円で宿泊した。
空気清浄機は標準装備で、Wi-Fiも飛んでいる。僕のスマホ(docomo)の電波は良好。
空調は全室一括管理となっていて、部屋単位で変えることができない。この辺りは改善してほしいポイントだが、毛布やヒーター、扇風機の貸し出しなどをフロントでおこなっている。
ベッドは大きめのダブルベッド
横幅があり過ぎて、ほぼ正方形の形をした大きなベッドが鎮座していた。「おひとり様」なのが悔やまれる。
ベッドの圧は、日本人好みの固めである。柔らかいベッドが好きな人は不満点かもしれない。
お風呂がユニットバスだったのは少し残念
「風呂はセパレートタイプがいい」。
日本人なら誰もがそう思うだろう。悲しいかな、現実はそうもいかず、多くのホテルでユニットバスが採用されている。
部屋が狭いホテルなら仕方ない。だがしかし、これだけ贅沢な広さの部屋でユニットバスなのは、いったいどのような理由なのだろうか。
部屋に割く面積をもう少し・・・。
しかしながら、浴槽は一般的なビジネスホテルよりも大きく、広々としている。清掃も行き届いていて、文句無しだ。
浴槽の淵に置かれたソープ類のボトルの底まで丁寧に拭かれていた。
構造上の問題は仕方ないとして、この宿泊価格の部屋でここまで綺麗なユニットバスを提供できるホテルを、僕は知らない。
広々としたデスクは、PC作業もはかどる
パソコンを開いて両隣に書類を置いてもまだ余る程の広々としたデスクと、疲れにくい座り心地の良いイスは、まるで会社のデスクかのようだ。
もしかしたら、会社のデスクよりいいと思う人もいるかもしれない。
粋なサービス、端末充電ポート
なんと、各部屋にガラケー・スマホ・iPhone・タイプCなど各種端末に対応した充電器が置かれていた。
フロント貸し出しのホテルは多いが、各部屋に標準装備されているホテルは珍しい。
ホテルマイステイズプレミア金沢の朝食は金沢料理が豊富
朝食はホテル2Fにある「波の花」でビュッフェ形式でいただく。
さすがは金沢のホテル。名物の加賀料理を始め加賀野菜を使った料理も多く、金沢ならではの味に舌鼓を打てそうだ。
和食のみならず洋食や中華など、その種類は数えきれないぐらい豊富に用意されている。
ホテルの朝食ビュッフェとして、質はビジネスホテルクラス以上を保ちながら、料金はビジネスホテルと変わらない1,500円という設定も魅力だ。
種類が豊富でとても全部を紹介しきれないので、いくつか金沢らしいものを紹介しておく。
加賀野菜をたべながら優雅な朝を
加賀野菜である金時草(きんじそう)を使った真薯(しんじょ)揚げが美味だった。
表面は緑、裏は金時色(赤紫)の葉物野菜であることから「金時草」の名がついた。茹でるとワカメのようなぬめりが出る。おひたしや酢の物にして食べるのが一般的な野菜なのだが、近年は趣向を凝らした料理にも使われる。
北陸の冬はカニ!朝から贅沢な寿司を
カニはほんのり甘く、旨味の詰まったものだった。
朝食には郷土料理も
つくね(おもに鴨肉)に粉をまぶして煮る料理で、粉が旨味を閉じ込め、煮汁にとろみをつける役割もある。石川県を代表する郷土料理だ。
本来は金沢の名物である麩と野菜を一緒に煮るのだが、今回はつくねだけなので「治部煮“風”」としている。
お土産品コーナーもあり
レジの一角では、金沢の有名なお土産も販売されている。お土産を買う時間がない人にはうれしい気遣いだ。
ホテルマイステイズプレミア金沢・アクセス
石川県金沢市広岡2丁目13−5
金沢駅西口徒歩5分
宿泊レポ「ホテルマイステイズプレミア金沢」・まとめ
ホテルマイステイズプレミア金沢は、2019年3月より全室禁煙となった。喫煙率が減少傾向にある昨今においても、ビジネスホテルで完全禁煙としているホテルは少ない。
完全禁煙はシティホテルで多く採用され、喫煙事情がホテルのランクに結び付く時代となった。
ホテルマイステイズプレミア金沢が完全禁煙としたのは、もしかしたら自らを「ビジネスホテル以上のクオリティのホテル」だと自負しているからかもしれない。
ホテル周辺にコンビニが一切ないので、金沢駅のコンビニで予め買い物を済ませておく必要があり手間に思えるが、それはホテルのせいではない。
アメニティが部屋になくフロント階でセルフ持ち出しの点や、空調が調節できない点など、不便な点もある。しかし広くて綺麗な部屋と加賀名物豊富な朝食、ホテル内にジムなどもあり、コストパフォーマンス最強のホテルであることは間違いない。
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