名古屋駅から程近い柳橋中央市場の一角に佇む「丸八寿司」は、カウンター式の寿司屋だ。
様々な鮮魚を扱う市場の一角ということで、鮮度のよい最高のネタを、板前さんが目の前で握ってくれる。
さて、カウンターに座り壁に貼られたお品書きを見てみると、一風変わった巻物が多数あることに気付く。
巻物の欄を見てほしい。
間寛平巻から始まり、ちびまる子巻や社保庁巻など、全くもって寿司ネタが分からない巻物ばかり揃っている。
セクハラ巻や銀映巻など、見るからに18禁ワードを使っている巻物も多数。こうなってくると普通のはずの「あなきゅう巻」でさえ18禁ワードに見えてくるから不思議だ。
板前さん曰く、出てくるまで種明かしはしないそうで、出てきて初めてどんなネタが使われているか分かるのだそう。
こりゃ面白いではないか。ブログのネタにも使えるし、何より巻かれているものが判明しないまま帰るのもモヤモヤが残る。
握りが食べたくて訪れた寿司屋ではあるが、こうなったら変わり種を注文してみようではないか。乗り掛かった舟である。
「丸八寿司」は昭和感漂う昔ながらの寿司屋
丸八寿司は昭和感丸出しの急な階段を登った2階にある。
昭和歌謡や演歌が流れる店内で、壁に貼られたお品書きや吊下げられた提灯などのアイテム全てが昭和だ。
令和の時代に合わせ小綺麗になどしていない。物は乱雑に置かれ、まるで個人経営の場末の居酒屋のような雰囲気である。
寿司よりも焼き鳥のほうが雰囲気に合うのではないだろうか。そんな感じの寿司屋だ。
「丸八寿司」の変わり種巻物、実際に食べてみた
このブログでは、アドセンス広告を貼ってある。アドセンス広告というのは非常に厳しいガイドラインがあり、下ネタ系の単語は厳禁だ。
丸八寿司のお品書きを見る限り、下ネタ系と思わしき巻物がいくつかある。これらを注文して板前さんから種明かしされても、それをこの記事で文章にする事ができない。
したがって、下ネタ系と思わしき巻物は除外して注文してきた。ただ、出てくるまで素性が知れぬ巻物。意に反して種明かしの言葉の中にそれっぽいワードが入ることも想定しなければならない。
その場合は放送禁止用語として「ピー」で代用させていただく。
丸八寿司のちびまる子巻とは・・・
念の為、板前さんに「普通の人が嫌がるようなものは使われないのか?」と確認したところ、それも含めて秘密だそうで、少し怖くなってきた。
なので最初の巻物は、ゲテモノは使われないないであろう(と信じたい)、可愛らしい名前の「ちびまる子巻」を注文してみた。
「ちびまる子って、あの国民的アニメのちびまる子だよね?」などと考えていると、いよいよ目の前にちびまる子巻が現れた。
板前さん曰く「ちびまる子の声優にちなんでタラコを巻いた」とのこと。
あ!そういうダジャレね!なんとなく趣旨というか方向性が分かってきた。
丸八寿司のアラスカ巻とは・・・
気を良くして、2品目はアラスカ巻にしてみた。
お?この白い物体はなんだ?と不思議そうな顔をしていると、板前さんの種明かしが始まる。
「極寒の地アラスカ。氷に見立てたバニラアイスと、アラスカ=鮭ということで、その子であるイクラの組み合わせ」なのだとか。
いやいやいや、酢飯にバニラアイスとは、これまた斬新な発想と褒め称えたいのと同時に、気持ち悪さでなかなか口までたどり着かない。
板前さん曰く「醤油をつけたほうが旨い」とのことで、半信半疑、醤油をつけて思い切って口に運んでみた。
これ、普通に旨い。バニラアイスと醤油もすごく合う。これからはバニラアイスに醤油をかけて食べるのがマイブームになりそうだ(笑)
丸八寿司のかんにんぐ巻とは・・・
3品目は「かんにんぐ巻」をチョイスしてみた。
どれどれ、バニラアイスにイクラ・・・。
あれ・・・?あれれ?
ちょっと板さん!これ、間違ってるよ!これアラスカ巻だよー!などと心の中で呪文のように唱えていると、すかさず板前さんの種明かしがあった。
「カンニングは人の答えと同じ答えを書く行為。直前に注文したものと同じものが出てくる」のだとか。
なかなか斜め上を行っているではないか。
丸八寿司の嫁姑巻とは・・・
続いて嫁姑巻は赤貝と鳥貝が巻いてあった。貝は大好物だ。少しうれしい。
さて、問題は、これのなにが嫁姑なのか、だ。
板さん曰く、
嫁の「ピー」が「ピー」で、姑の「ピー」が「ピー」。「ピー」と「ピー」で「ピー」と「ピー」の「ピー」を表現している。
使えば使うほど「ピー」は「ピー」になっていき、「ピー」な「ピー」とは程遠くなっていく。
いつもは大好きなはずの鳥貝が、全く美味しそうに思えなくなる種明かしだった。
丸八寿司の松田聖子巻とは・・・
そろそろお腹も満たされてきたところで、最後に松田聖子巻を注文してみた。
松田聖子はアイドル時代「ぶりっ子」だった。との理由でブリを巻いたらしい。
なるほどなるほど。最後が「ピー」の連続にならなくてよかった。
「丸八寿司」・営業時間とアクセス
愛知県名古屋市中村区名駅4丁目21−5
名古屋駅から徒歩10分
24時間営業
定休無し
「丸八寿司」でセクハラ寿司を堪能しろ・まとめ
ここまで読んだあなたは、「なんてふざけた寿司屋なんだ!」という感想を持ったかもしれない。
「ダジャレで受け狙いの寿司屋だから味もそれなりなのでは?」なんて心配は杞憂に過ぎない。
変わり種の巻物はメニューのほんの一部であり、普通の寿司も食べる事ができる。僕は鮪とイカの握りを注文してみたが、ネタの質がものすごく良い。
もちろん変わり種に使われるネタも鮮度の良いものばかりだ。
ただ、1,000円以下で食べられるランチ以外、値段の表示がないのが難点である。しかしネタの良さと比較して、べらぼうに高いわけではない。
例えば僕は鮪とイカの握り(2貫ずつ)に、この記事で紹介した巻物5本、ウーロン茶で4,000円強。
カウンターで食べる寿司としては、ごく普通の値段ではないだろうか。
24時間営業という点も、とても助かる。栄で飲んだ後の〆の寿司など嗜んでみてはいかがだろうか。
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