
日本最南端を走る観光列車「指宿のたまて箱」、通称「いぶたま」。
鹿児島県のターミナル駅「鹿児島中央駅」と、龍宮伝説で知られる「指宿駅」を結びます。
ただの移動手段ではなく、旅の目的そのものとなるこの列車は、鹿児島観光のハイライト。
観光地への移動時間を「思い出」に変えたいと思いませんか?
「いぶたま」は、大胆な黒と白のツートンカラーの車体、ドアが開く瞬間のミスト演出、そして桜島や錦江湾を眺める海向きの座席など、乗車した瞬間から非日常の世界へ誘ってくれます。
この記事では、僕が実際に乗車して体験した特別な車窓の選び方や、争奪戦必至の座席選びのコツ、車内販売での「いぶたまプリン」攻略法まで、「いぶたま」のすべてを徹底解説いたします。
知りたい情報へは「もくじ」から飛べますので、ぜひご活用ください。
①鹿児島中央駅ー指宿間を最速で移動したい人
②移動時間にも旅の思い出を作りたい人
③鉄道が好きな人
指宿のたまて箱の料金と時刻表・予約方法
引用元:JR九州公式サイト
「いぶたま」は、通常約1時間20分かかる鹿児島中央駅ー指宿間を、約50分で運行する特急列車です。途中の停車駅は喜入駅のみです。
料金と切符の購入方法
いぶたまは全席指定の完全予約制です。片道2,950円で、その内訳は乗車券1,170円、指定席特急券1,780円。繁忙期はプラス200円、最繁忙期はプラス400円となります。
※記事内の料金は2025.10現在
予約は乗車の前月の同一日の午前10時より開始。
(例:12月15日に乗車→11月15日午前10時に予約開始)
購入方法は次の5通りです。
①JR九州インターネット列車予約
②JR東日本えきねっと
③JR西日本JRおでかけネット
④全国のみどりの窓口
⑤主要旅行会社
また、指宿駅には自動改札機が無い為、交通系電子マネーやデジタル切符は利用できません。「いぶたま」の利用に際しても、予約後に紙の切符を受取る必要があります。
①JR九州インターネット列車予約
支払い
・クレジットカード
・コンビニ払い(現金)
・金融機関(振込)
・JR九州券売機またはみどりの窓口(現金またはクレジットカード)
受取り
・JR九州管内の主要駅の発券機で発券
②JR東日本えきねっと(座席の属性のみ指定可)
支払い
・クレジットカード
・コンビニ払い(現金)
・金融機関(振込)
・JR東日本券売機またはみどりの窓口(現金またはクレジットカード)
受取り
・JR東日本管内の主要駅の発券機で発券
③JR西日本JRおでかけネット
支払い
・クレジットカード
・コンビニ払い(現金)
・金融機関(振込)
・JR西日本JR九州券売機またはみどりの窓口(現金またはクレジットカード)
受取り
・JR西日本JR九州管内の主要駅の発券機で発券
④全国のみどりの窓口
支払い現金もしくはクレジットカード。支払いと同時に発券。
⑤主要旅行会社
支払い方法や発券方法は各旅行会社による。
| 購入方法 | 支払いと受取りの注意点 | おすすめ度 |
| ① JR九州インターネット列車予約 | 受取りはJR九州管内の主要駅で発券可能です。 | ◎ おすすめ |
| ② JR東日本えきねっと | 座席のピンポイント指定ができず、受取り場所がJR東日本管内に限られます。 | × 非推奨 |
| ④ 全国のみどりの窓口 | 支払いと同時に発券できます。 | ○ 可能 |
時刻表
下り(鹿児島中央駅→指宿駅)
1号)9:56発ー10:47着
3号)11:56発ー12:48着
5号)13:56発ー14:49着
上り(指宿駅→鹿児島中央駅)
2号)10:56発ー11:48着
4号)12:57発ー13:48着
6号)15:07発ー16:00着
※2023年3月18日改正版
座席シート
座席を指定する際、真っ先に狙うべきはカウンター席です。海に向かって配置されているため、桜島や錦江湾を眺めながら旅ができます。

引用元:JR九州公式サイト
1号車のカウンター席は少ないですが、最も狙うべき席があります。
それは14Aです。この席のみ、窓のちょうど中心に座席が配置してあり、視界のすべてで車窓を楽しめるのです。
他のカウンター席は、必ずしも座席が窓の中心ではないため、窓枠に視界を遮られることとなります。
また、カウンターの逆側の座席は内陸部なので、鹿児島の目玉でもある桜島を眺めることはできません。
引用元:JR九州公式サイト
2号車も、桜島を眺めるカウンター席がねらい目なのは変わりないですが、注意が必要なのは反対側の座席です。
19~21の座席は窓に背を向ける形で配置されているため、窓からの眺めを楽しむことができません。
また、19~21の座席に座った人たちは、窓の外の景色を写真に収める際にカウンター席に設置してある窓を引きで撮ることになります。
つまり、カウンター席だからと言って12A~17Aを予約すると、後ろ姿ではありますが知らず知らずのうちに他人の写真に写りこんでしまうのです。
指宿のたまて箱の豆知識・知っトク情報
「いぶたま」をより楽しむための豆知識を、いくつか紹介します。
豆知識①物語に沿った演出

いぶたまの車体は、大胆にも縦割りで黒と白のツートンカラーです。これは、たまて箱を開ける前後の浦島太郎の髪の色を表しているのだそう。
引用元:JR九州公式サイト
いぶたまがホームに停車し扉が開く時には、扉上部からミストを噴射。
これは、浦島太郎がたまて箱を開けたときの白煙をイメージしているんですね!
残念なが、、僕がホームに到着した時にはすでにミストは終了していて、写真に収めることはできませんでした。
「いぶたま」は出発時刻の約10分前にホームに到着しますので、それに合わせてホームに向かいましょう。
豆知識②車内販売は出発前に

1号車には車内販売カウンターがあり、飲み物や軽食、グッズなどを販売しています。
とりわけ、いぶたま車体と同じツートンカラーの「いぶたまプリン」が人気らしく、売り切れ必至です。
電車が出発する前に購入するぐらいの気持ちで臨むのがおすすめです。
また、「いぶたま」は「日本一揺れる観光列車」としても名高く、飲み物も安心して置いておけません。
やはり早めに購入して早めに飲んでしまうのが得策です。
豆知識③乗車券は持ち帰れる
鹿児島中央駅と指宿駅を結ぶ「いぶたま」は、電子ではなく紙の乗車券が発行されます。
これは、指宿駅側がICカードに対応していないためです。
さて、「いぶたま」に限らず、紙の乗車券は持ち帰れることをご存じでしょうか?
通常は降車駅で回収されてしまう乗車券ですが、降車駅の有人改札でスタンプを押してもらうと持ち帰ることができるんです。
このスタンプも駅によって異なり、有名なところでは上野駅のパンダのスタンプがありますね。
もちろん、鹿児島中央駅や指宿駅にも有人改札がありますので、旅の記念に乗車券を持ち帰ってみましょう。
指宿のたまて箱は14Aが神席!特等席を勝ち取る予約方法とトリビアまとめ
観光列車「指宿のたまて箱」(いぶたま)は、鹿児島中央駅ー指宿間をただ移動するだけでなく、旅の非日常的な思い出を深めてくれる特別な列車です。
最後に、僕が「いぶたま」に乗車して感じた最も重要なポイントを再確認しましょう。
- 予約は必須の完全指定席: 乗車日の1カ月前、JR九州インターネット列車予約で予約が最もおすすめです。運賃は片道2,950円です。
- 座席選びが成功の鍵: 桜島と錦江湾を一望できる海向きのカウンター席、特に1号車の14Aは車窓のすべてを楽しめる特等席です。
- 非日常の演出を楽しむ: ドアが開いた瞬間のミスト演出は、まさに「たまて箱」を開ける瞬間。出発の10分前にはホームに到着し、この体験をお見逃しなく。
- 車内販売は争奪戦: 人気の「いぶたまプリン」など、グッズは出発前に購入する意気込みで臨みましょう。「日本一揺れる」といわれるため、飲み物は早めに飲むのが得策です。
- 旅の記念品: 有人改札でスタンプを押してもらえば、紙の乗車券を旅の思い出として持ち帰ることができます。
「いぶたま」は、大人も子供もわくわくする仕掛けが満載の、乗車時間自体が観光アトラクションになる列車です。
この特別な列車に乗って、あなたの鹿児島旅行を最高の思い出にしてくださいね。





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