西の山の手「大阪環状線」に乗っていると、ドアが開いた瞬間に焼肉の香ばしい香りが車内に充満する駅がある。
東京の新大久保が観光地化されたコリアンタウンなら、こちらは昔のままの小汚い(失礼)街並みが残るコリアンタウン、「鶴橋」だ。
鶴橋の駅前には、所狭しと焼肉屋がひしめき合っている。その中でも、駅前徒歩10秒と好立地に佇む焼肉屋「アジヨシ」は、鶴橋における焼肉界のパイオニアだ。
焼肉と言うと韓国料理のイメージが強いが、「網で肉を焼いてタレにつけて食べる」タイプの焼肉は日本発祥である。それも、ここ大阪が発祥だ。
アジヨシは創業50年。当時はまだ「タレにつけて食べる」スタイルが一般的ではなかった時代から、そのスタイルを保ち、営業をしてきた。
そして今では黒毛和牛を扱い、それも卸業者から直接仕入れる事で、驚きの価格を実現している。
肉系は1,080円から、ホルモン系は730円からと、高級焼肉をリーズナブルな価格で楽しめるのだ。各ハーフサイズもあるため、少人数でも様々な肉を楽しむことができる。
そんなアジヨシはランチ営業もしている。それも小鉢が3つとスープ、ライスにいたってはお替わりできて950円という信じられない価格である。
さて、このアジヨシは、駅前に総本店があり、総本店から徒歩1分のところに別館がある。ランチタイムで行くならば、間違いなく別館に行くようにしよう。
と言うのも、総本店のほうのランチは、予め厨房で焼かれて皿に盛りつけて提供される。「焼肉」なのに自分で焼けないのだ。
鶴橋「アジヨシ」別館で焼肉ランチ
肉は分厚いものが6枚、ごはんはお替わりOK。大根の煮物、もやしナムル、キムチ、わかめスープがついて950円。さらに食後のコーヒーまでサービスされる。高いという人がいたら親の顔が見てみたい。
肉は分厚いロースがたっぷり
焼肉ランチなのだから、肉の質にはこだわりたい。
まずタレが旨い。アジヨシのタレはあっさりしていて、肉の味を邪魔しない。邪魔しないどころか、肉にもご飯にもよく合う仕上がりとなっている。
もし肉をもっと食べたければ、550円でお替わりできるのも嬉しいポイントだ。
チョンカを越えたキムチ、ここにあり!
僕はこれまで、世界で一番美味しいキムチはチョンカキムチだと思っていた。
ところがである。アジヨシのキムチをひと口食べた瞬間、上には上がいることを思い知らされた。
もちろんチョンカキムチも旨い。だがアジヨシのキムチはチョンカキムチと性質が異なる。もしかしたら比較する事は両者に失礼なのかもしれない。
アジヨシのキムチは、基本あっさりだ。あっさりしていながら、口に入れた瞬間にほんのりとした甘さを感じ、しばらくすると口いっぱいに旨味がジュワ~っと広がってくる。
手作りで丸3日かけて作るキムチは、ぜひ通販で販売してほしい。
ちなみにチョンカキムチは通販で買える。
アジヨシ アクセス
地下鉄千日前線鶴橋駅3番出口より徒歩1分
大阪環状線鶴橋駅西口より徒歩2分
近鉄奈良線鶴橋駅西口より徒歩2分
鶴橋駅から128m
月~土 11:00~24:00(L.O.23:15)
日・祝 11:00~23:00(L.O.22:00)
鶴橋焼肉のパイオニア「アジヨシ」は別館で食え!・まとめ
この写真は鶴橋駅前にあるアジヨシの総本店だ。今回は総本店ではなく別館に行けと言っておきながら、別館の外観写真を撮り忘れてしまった。
この総本店を右手に見ながら細い路地を直進する。その路地には数店舗の焼肉屋が呼び込みをしているが、全てスルーしよう。なにも知らない観光客は結構この呼び込みに引っかかって、適当な焼肉屋に入ってしまうらしいのだ。
呼び込みというクモの巣を通り抜けると突き当たるので、右に曲がればすぐ左側がアジヨシの別館だ。ぜひコスパ最強の焼肉ランチを堪能してきてほしい。
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